
1995年1月17日、阪神淡路大震災で妻の親友が被災しました。親友の命はなんとか助かりましたが、神戸の状況は大変で、多くの方が犠牲になり、その中には小さなお子さんもいました。
その時、私は生まれたばかりの長男を抱きながら「大地震からこの子を守るにはどうすればいいんだろうか」と考えました。
そして、2011年3月11日に東日本大震災が起きました。
妻と長男は家にいましたが、小学生の2人がまだ帰ってきません。数時間して慣れない防災頭巾を被って帰ってきた2人を妻と一緒に抱きしめると思わず涙があふれてきました。
この時、遠い昔に母に言われた「男は弱い人を守らなくてはけない」という言葉がふと蘇りました。そして、「この小さな子どもたちを守れる家を造ることが今の私のやるべきことなんだ!」と思ったのです。
でも、子どもたちを守ってくれる家とはいったいどんな家なんだろうか。その答えを探して神戸や宮城県に行きました。現地でお話を聴いているうちに自分の使命がわかってきました。子どもたちを守る事は未来を守ることにつながるということを。
この子どもたちを守ることからはじまり、そして家族のたくさんの想いを実現していく。そうする中で、100年続く家族の物語を一緒に創らせていただくことが、私たち南会工務店の番匠(ばんじょう)2代目としての使命だと考えております。
